研究課題/領域番号 |
08610203
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
天野 マキ 東洋大学, 社会学部, 教授 (50106035)
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研究分担者 |
岩見 恭子 種智院大学, 仏教学科, 教授 (60086056)
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キーワード | 高齢者介護 / 介護者 / 家族介護者 / インフォマール・サポート / サポート・システム / レスパイト・サービス / ソーシャル・サポート / ソーシャル・ウェルフェア・ポリシイ |
研究概要 |
要高齢者及び家族介護者の生存権・生活権を共に保障出来るサポート・システムの解明を続けてきたが、平成9年度は、蕨市障害者福祉計画策定のため調査の中で障害高齢者及び家族介護者に対するレスパイト・サービス・ニーズの調査を実施し興味ある結果を得ることが出来た。その結果を受けて、平成10年度は、高齢者介護に関わるホームヘルパー及びそのサービスを利用している家族介護者に対する調査の実施を計画した。要介護高齢者を調査対象からはずした理由は、前年度の蕨市の調査によって、レスパイト・ニーズが、要介護者には殆ど見られず、家族介護者に非常に多く見られたからである。たまたま平成9年12月に介護保険法が制定され平成12年4月からの実施に向けて準備が進められている時期にあったため、介護保険法施行後の介護システムについても考察しなければならない状況にたち至り、あらたに、調査票の作成を行うことになった。その間、介護という用語についても、専門職的ニュアンスが深まり、研究開始当時とは、社会的諸状況も異なってきていることが認識され、ホームヘルパーや家族の介護については、介助という用語の方が適切ではないかとの結論にいたり、平成10年度調査においては、ホームヘルパー及び家族については、介助という用語を用いることにした。 平成10年4月から調査票の作成を開始し、平成11年2月に、調査を実施することができた。調査は今後も継続予定であるので、終了した調査は、また、プリテストの域を出ていない。しかし、介護保険法施行後の介護について、ホームヘルパー、家族介護者共に、多くの不安を抱き、保険外の福祉サービスへの期待の多いことが判明した。障害高齢者の家族介護者と異なって、高齢者介護家族のレスパイト・サービスに関する認知度の低さは意外であった。ただし、そのニーズの有効性については、十分に検証された。
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