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1997 年度 実績報告書

音楽専攻学生の進路選択メカニズムの分析

研究課題

研究課題/領域番号 08610232
研究機関九州女子短期大学

研究代表者

横山 美栄子  九州女子短期大学, 講師 (50259660)

キーワード音楽教育 / 高等教育 / 進路選択 / 文化的再生産 / ライフコース
研究概要

平成9年度の研究では、前年度の聞き取り調査および若干のサンプル調査をもとに、具体的に進路選択に関すアンケート調査を実施し、調査結果を分析することを目標とした。前半までに調査票の作成のために音楽教育専攻の大学院生および卒業生を中心にさらに聞き取り調査を行い、最終的な調査票作成に利用した。四年制の音楽大学、音楽学部または音楽専攻を置く大学の学生、国立教員養成大学で音楽を専攻する学生、二年制の短期大学音楽科、音楽専攻を置く短大の学生ならびに大学院生を対象として実施した。
調査は基本的に集合調査で、各大学の授業時間を利用して配付し、記入後ただちに回収する方法をとった。ただし、一部は配付後持ち帰って記入し、郵送で返送する方法をとった。実施時期は1997年10月から1998年2月の期間である。有効回答数は313である。
調査結果をもとに現在までに行った分析結果から以下のような成果を得た。
1.音楽教育歴の特徴
(1)回答者の85%が7歳までに何らかの音楽教育を始めている。
(2)回答者は大学入学まにで、長期にわたり重複する形で複数の種類の音楽教育を受け、その多くが初期の段階を除いて個人指導の形式に依っている。
(3)音楽教育を始める契機、継続には、音楽教育の経験のある家族の影響が強い。
2.進路決定に関わる要因
(1)音楽教育を始める年齢は早いが、音楽大学進学を決定するのは、約2分の1が高校時代、3分の1が中学校時代である。
(2)進路決定には学校教育が学業達成の程度やクラブ活動などの文化的活動、教師との出合いなど多面的に関わっている。
(3)大学卒業後の進路については、「音楽を教える仕事」を希望する者が最も多く、演奏家は少ない。しかし、音楽の新しい職業分野に対する関心も高く、進路希望は多様化している。
3.文化的活動
子供時代の文化的活動に対しては、親の学歴と音楽経験が子の世代の文化的活動に影響を及ぼしている。しかし、音楽領域における文化的再生産のメカニズムについてはさらに詳細な検討が必要である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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