(1)高等教育の授業改善・授業記録に関する文献研究 高等教育における授業活動のサンプル・ファイル化の研究について、教育活動履歴ファイル(ティーチング・ポートフォリオ)がすでに400校の大学で採用されているアメリカの動向について、アメリカのUEMサービスやハーバード大学からの取り寄せ資料から情報を集め、研究報告書の一部を執筆した。マレーシアにおいては同じくUEMサービスや現地雑誌論文からスタッフ・ディベロップメント(大学教員研修)の20年を越える発展の歴史を分析し、研究報告書の一部を執筆した。 (2)大学授業記録の試行実践 京都大学高等教育教授システム開発センターの平成8年度公開実験授業「ライフサイクルと教育」(田中毎実教授)の授業に1年間出席し、シラバス、教案、教材資料、検討会討論、学生アンケート(授業評価)、学生インタビューなどのデータを収集し、それを効率よく圧縮して、授業の内容や雰囲気をできるだけ忠実に再現できるような文書ファイルを作成する試みを行い、その経過について論文にまとめた。 (3)国外実地調査 平成8(1996)年12月10〜16日に連合王国(英国)に海外渡航し、ロンドン大学教育研究所、および同東洋アフリカ研究所、レディング大学教育学部を訪れ、英国におけるスタッフ・ディベロップメントの活動を観察し、資料を収集した。
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