(1)高等教育の授業改善・授業記録に関する文献研究 高等教育の授業改善・授業記録に関するアメリカ・英国・アジア諸国の情報を、書籍(取り寄せ・現地収集)、論文(UEMサービス)、インターネットなどから積極的に収集し、特に大学教育により作成されたティーチング・ポートフォリオをいかに有効に評価し、教員自らの授業改善に役立てるかという点に焦点をあてて分析した。マレーシアの状況については別件にて渡航した際にマラヤ大学の専門家などにインタビューを行った。 (2)大学授業記録の試行実験 昨年度に行われた京都大学高等教育教授システムの開発センターの公開授業(『ライフサイクルと教育』田中毎実担当)の公開授業を補佐した際の検討会記録、授業レポート、インタビュー、アンケート結果などを分析・整理し、統合的に一つの文書ファイルとしてまとめる作業を行った。この成果は玉川大学出版部より、『開かれた大学授業を目指して:京都大学公開実験授業の1年間』と題する刊行書として出版された。 (3)国外専門家レビュー 平成9(1997)年7月2日〜15日にアメリカ合衆国、ハーバード大学デレック・ボクセンターを訪問。アメリカの大学におけるスタッフ・ディベロップメントの先駆的機関の施設および映像資料などを見学し、センター長をはじめとする専門家スタッフとの意見交換、情報収集を行った。また平成9年10月8日〜11月22日に同センター長ジェームズ・ウィルキンソン教授が来日した際にも数回会合し、ティーチング・ポートフォリオの作成についての有益な助言を得た。
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