研究課題/領域番号 |
08610309
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
梶原 景昭 北海道大学, 文学部, 教授 (10116014)
|
研究分担者 |
井上 昭洋 北海道大学, 文学部, 助手 (20271702)
足立 明 北海道大学, 文学部, 助教授 (90212513)
|
キーワード | 民主主義 / ディスコース / 表象 / 文化 / 文化間関係 / 近代 / 普遍と個別 / アジア社会 |
研究概要 |
平成8年度の研究では、民主主義のディスコースと表象について、以下の3点を中心とした。 1)日本を含めたアジア諸社会において、またアジアと西欧のあいだで、民主主義がどう語られ、表象されているか、その代表的な言説(政策、政治家の演説テクスト、知識人の意見、学術研究、マス・メディアの表現など)について文献資料調査を行った。文化と民主主義をめぐる言説、たとえばある特定の文明・文化は民主主義実現の阻害要因となるとする説(S.ハンチントン)、あるいは西欧流の民主主義はアジアの伝統に馴染まぬとする説(リ-・クワン・ユ-)など、文化と民主主義をめぐる言説にとくに注目し、国内の大学、研究機関において、内外の文献資料調査を行い、おおよその基礎資料を整備した。映像、文芸作品等に表象される民主主義については、研究の端緒をつけたが、第二年度さらに継続する。 2)当該社会における、民主主義に関連する自由、人権、公正、平等などの諸概念についての文献資料調査に着手した。この点に関してはさらに第二年度継続する。 3)民主主義の概念についての内外の識者との集中的インタヴューに関しては、さまざまな機会を利用して実施しており、国内の研究者および日本を訪れたアジアの知識人を対象として約15人から意見を聴取した。 以上の研究を遂行するにあたり、国会図書館、東京大学東洋文化研究所等で文献資料調査を行い、またその機会を利用して識者との集中的インタヴュー調査を実施した。また札幌では、地元研究者(他学部、他分野)との研究会を随時開くとともに(5回)、諸分野の専門家を招請し、年度のまとめを行っている。 文献資料の整理、コンピュータ入力、および研究成果の蓄積については調査補助者を雇用し、所期の目的を達成している。
|