研究課題/領域番号 |
08610310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
丹野 正 弘前大学, 人文学部, 教授 (30092266)
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研究分担者 |
曽我 亨 弘前大学, 人文学部, 助手 (00263062)
安 祐子 (杉山 祐子) 弘前大学, 人文学部, 助教授 (30196779)
今井 一郎 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50160023)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 世界遺産 / 自然保護 / 地域活性化 / 入山規制 / 観光化 |
研究概要 |
本研究においては、初年度に白神山地周辺地域の青森県側自治体の動向に焦点を当てて、各地域の生業活動の諸相とその歴史的変遷について、山林利用の形態に主眼をおきながら明らかにした。また、各自治体で進められている観光客の受け入れ事業の概要と進行の経緯が明らかになった。 2年度は、白神山地核心(世界遺産)地域への入山規制をめぐる議論の全体像を把握し、観光を軸にした地域活性化への取り組みのあり方を探った。その結果、白神山地をめぐる「自然保護」「地域おこし」「入山規制」を推進または批判する諸団体組織の実態が浮かび上がった。 最終年度には、青森県側からの調査を踏まえた上で、秋田県・藤里町で山林利用の実態、地域活性化政策、観光客の受け入れおよび自然保護の実態などに関する現地調査を行なった。さらに、青森県側で行なわれた白神山地とブナにちなんだ行事に参加し、秋田県側の行事との比較資料を収集した。 以上の調査研究実績を踏まえ、研究成果報告書を作成した。報告書においては、白神山地・青森県側および秋田県側の町村がどのような基層文化をもち、それが「世界遺産」指定を契機にどのような方向性をもって動き出しているのかを、地域の山林利用や観光産業の振興などと結び付けて検討した。これらの作業を通じて、「白神山地周辺村落における基層文化と森林アメニティ」について一つの分析視点を提示することが出来たと思われる。
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