日本における漁撈伝承を、東日本・西日本での信仰を対象にし、その視座で民俗学的な調査で実施した。その成果は、地域や漁類の内容によって異なることが判明した。 今般は、漁夫の分担によって、その漁撈の仕方があることで、経験を経て、その任務を体得して行く過程を追求できた。 その一端を、高松は、親方で雇人を使用して漁業を経営する者にスポットを当て、『萬代記録』の日記の中から漁業の実態を追求した。とくに、鱈魚法とその信仰を30年にもわたる経過を分析し、漁獲などと漁民の信仰を述べた。一方、徳丸は、鰹船の船頭の生活史から、実体験での漁法や信仰をつぶさに明示し、その意義を言及した。 高松は、漁民の記録から、漁民の過程をつぶさに考察した。また、徳丸は、漁民が船長となるまでの経緯を、聞く事によって、その漁民の伝承をあますことなく総合的にまとめて、成果として提示したものである。
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