明治の政治家谷千城、黒田清隆関係文書の目録と文書コピー画像データベース化を行った。両文書データベースの大部分を書簡が占める。電話の発達していない時代に政治家間や政治家と関係者間で取り交わされる書簡には政策決定のプロセスを研究する上で貴重な史料となる。我々はこのほかに多くの明治政治家個人文書をデータベース化しようとしているが書簡データはデータベースにおいて最も重要な情報である。書簡では個人がいつ誰と、どういうタイミングで、どういう案件について書簡のやりとりをしたかが意味を持つ、すなわち書簡文書1件だけでなく、複数の書簡の組み合わせ(関係)が意味を持つ。書簡データベースを作成する上で、どのようなデータ項目について、どういうフォーマットでデータベース化することが書簡データベースにおいては必要かを研究している。平成8年度は谷・黒田関係文書のデータベースの作成を行った。平成9年度は作成した2つの書簡データベース群を比較・統合的に使ってみて書簡データの標準フォーマットを検討・作成する。
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