本年度は特に台湾社会における福建系・広東系住民の移住・開発・生産・流通構造と両系の対立構造、華南宗族社会の特質とその変容、近代(特に1895〜1945)における華南地域社会の変容ー半植民地下広東・福建と植民地下台湾との比較考察によるーの三研究論文の作成を中心に行った。 平成10年4月〜7月には兵庫教育大学図書館を通じて関係史料の入手に努め、8〜12月に旅費を用いて東京の国会図書館、東京大学総合図書館、東洋文庫を訪問し、関係史料の入手を行い、また福岡に出張し、研究者より本研究上のアドバイスを得た。さらに、謝金を用いて東京の研究協力者に入手史料のパソコン入力等を依頼した。 平成10年9月〜平成11年1月に収集史料を分析し、1〜2月に、台湾社会における福建系・広東系住民の移住・開発・生産・流通構造と両系の対立構造、華南宗族社会の特質とその変容、近代(特に1895〜1945)における華南地域社会の変容ー半植民地下広東・福建と植民地下台湾との比較考察によるーの三研究論文を完成した。 平成11年2〜3月、3箇年の研究成果を総合し、報告書『明清時代華南地域史研究』を完成した。
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