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1998 年度 実績報告書

ニヤ出土カロシュティー木簡の画像データベース化と,その応用による多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610370
研究機関九州大学

研究代表者

赤松 明彦  九州大学, 文学部, 教授 (80159326)

キーワードカロシュティー木簡 / ニヤ出土資料 / 中期インド語 / 楼蘭 / クロライナ / 古代中央アジア史 / 全文データベース
研究概要

1. これまでに,ニヤ出土カロシュティー文書のうち,大英図書館所蔵分についてはそのすべてを,またデリー国立博物館所蔵分については4分の1ほどを,実際に現地で確認した。E.J.Rapson他によって1929年に発表されたKharosthi Inscriptionsとの対照を行ったが,読みの訂正だけでなく,木簡の形態その他についても新たな知見を得た。また,大英図書館所蔵分とデリー博物館に所蔵されるとされるものを合計してももとの全体数とは一致せず,所在不明のものがあることがわかった。所在状況の詳細については,研究成果報告書に示した。
2. 楔型木簡,矩形木簡,皮革文書などの形態をもつ行政文書・裁判文書・私信など,比較的長文を含む文書について,これの日本語訳をほぼ完了した。すでに発表されているT.Burrowの英訳,また林梅村の中国訳を参照したが,模型木簡の定型文についてさえも両者の翻訳には訂正の必要があることがわかった。中期インド語 研究の立場から,もう一度全文の再検討が必要である。この点については,研究成果報告書に述べた。
3. 既に作成した「ニヤ出土カロシュティー全文データベース」と,日本語訳を統合し,さらにこれに形態・文字形・現状などの各種のデータを書き込んだ総合的なデータベースを作成することを目指した。(アプリケーション・ソフトとしてAccessを使用。)その一部は完成しMOに保存したが,データが煩雑で量が大きくかつ現在のPCの処理能力が遅いので,画像データを加えることはできなかった。
4. カロシュティー木簡の解読を通じて,2〜4世紀の中央アジアにおけるインド文化の影響の可能性を明らかにした。東洋文庫での中央アジア史関連の史料調査は,従来の研究成果を知る上で有効であった。この点については,研究成果報告書に述べた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 赤松,明彦: "古代インドの言語哲学1" 平凡社・東洋文庫, 310 (1998)

  • [文献書誌] 赤松,明彦: "古代インドの言語哲学2" 平凡社・東洋文庫, 296 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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