平成9年度は、ボリシェヴィキ革命において実践された革命独裁の起源をフランスの共和主義運動とポーランド亡命史に求め、以下の諸点について分析した。 (1)ポーランド亡命史断章 (2)大亡命の遺産 (3)ベレゾフスキ事件/流刑制度の裏面史 (4)普仏戦争とパリ・コミューンにおけるポーランド人亡命者 (5)社会主義か共和主義かの選択 異常を基にした小論考が山川出版社より平成10年3月末に刊行される予定である。この小論考作成に当たってはコンピュータ関係の機材を最大限利用し、来年度に本格的に予定している著書出版のための原稿作成を準備した。とりわけスキャナを利用して、収集したマイクロ化された史料のデータベース化を試みたことは、今後のロシア・ジャコバン研究の基礎となるものである。
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