研究概要 |
平成9年度は、アメリカ文学の語りの手法と絵画の同質性の研究を行なった。そのために、以下の2つの点に重点を置いて研究を進めた。また同時に、ヘミングウェイの手法を探るため、彼の作品のコンコーダンスを編纂した。 (1)アメリカモダニズム作家の技法の研究 ウィリアム・フォークナ-、ア-ネスト・ヘミングウェイ、ジョン・ドス・パソス、ジョン・スタインベック、ガ-トル-ド・スタインの小説の技法に関する最近の収集し、各技法にしたがってまとめ直し、モダニズム文学の特徴的技法を探求した。 (2)アメリカモダニズム文学の技法と絵画の手法との同質性の理論的立証。 上記でまとめられたさまざまな技法と近代絵画との同質性を理論的に探究した。その際、絵画と文学との関連を扱った研究を調査することでその方法論を探った。 (3)ヘミングウェイ・コンコーダンスの編纂 資料は、主として、国立国会図書館、British Library,Library of Congressから入手した。 なお、上記の研究は、日本とアメリカの研究者、Deborah Schnitzer,Arthur Kinney,Noel Polk,田中久男氏、山下昇氏等と意見交換をしながら進めた。また、ヘミングウェイのコンコーダンスは、光富 省吾氏と共同で進めた。
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