すでに絶版になった図書目録のリプリントで新たに出版されたものや、過去の図書目録が改訂されてインデックス付きで最近出たものについても、総て調べて可能な限り、注文、購入した、中世イギリス研究資料センターも利用して、出来るだけ多くの写本目録を調査出来る態勢を整え、データベースをさらに大きくするため、欧州を中心とする世界各地で入手可能な古・中英語写本を含む図書館目録をもとに、今回のリサーチのため特に作成したフォーマットに記録する作業を続けた。そこには目録から得られた各写本に関する様々な情報を、写本の蔵書地のアルファベット順に、図書館名・写本登録番号・書かれた時期・羊皮紙か紙か・写本のサイズ・一段組か二段組か・書体・そこに含まれる主な作品・テキストの言語・写本から知られる中世および近世における所有者と利用者・参考文献などの項目別にコンパクトに1写本1フォーマットに収めるよう工夫した。さらに1写本につき1ファイルを使用することにし、そこにはその写本についての上述の各フォーマットに加えてその写本についての関連資料のコピー等も一緒に収めるようにして整理した。つまりそのファイルを開けばその写本についてのことは網羅的にわかるという仕組にした。フォーマットをコンピューターにインプットする作業も同時に進めた。またインターネットを利用して、海外の学者から写本についての情報を集めることができた。 写本目録だけではなく、写本の16〜18世紀における所有形態を調べるために、当時の社会背景及び、修道院の解体やイギリスの図書館の歴史などについての資料も出来るだけ集め、入手出来ないものについてはA4版のコピーとしてまとめ、これも1図書館1ファイルの原則で整理することにした。有名コレクターについての資料もこれと同様にファイルにして利用し易いようにした。
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