本研究の目的は、テクストと図版の両方に亘る多くの作品に開示された、フランス18世紀の思想と文化とを研究調査することにある。その際出発点となるのは、『百科全書』本文第1巻に掲載されている知識の全体の系統樹であり、それが18世紀後半のフランス及びヨーロッパの文学や思想に明白な痕跡を残しているという事実なのである。 『百科全書』とこの時代の作品全体を通底する「分類」というテーマを選ぶことによって、私たちは啓蒙時代の構成要素を以下のように整理することが出来る。 1 水車の文化史 2 分類への情熱 3 『百科全書』-本文と図版 4 日常生活の裏面 プライヴァシー侵害、家族生活、情念の復権、犯罪と刑罰 5 断面の発見 地下世界、解剖学、機械仕掛け 6 空へ-気球の歴史 7 博物学の時代 大旅行、紀行文学、博物図譜 8 奇形学とユートピア
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