研究概要 |
3年の研究計画のうち,初年度の今年度は以下のものを完了した: 1.佐藤によりカード化されてある,関口著「冠詞」(全2301ページ)の索引、および関口研究資料のコンピュータ入力。 2.「前置詞」ファイル資料の読み取りと確認。 佐藤のカードのコンピュータ入力は,個々のデータの確認を伴ったため予定以上の時間を要したが,すべて終了した。これにより,従来の研究成果がより多角的に利用できることとなった。例えば「冠詞」中の前置詞についての記述個所を瞬時に網羅することが可能となった。来年度に予定している「前置詞」ファイルの「項目」のコンピュータ入力と比較検索することにより,前置詞ファイルのどの部分が利用され,また利用されずにあるのか,未完の「前置詞論」はどのような成果を含んでいたであろうか,という考察がよりたやすく行えることになる。 「前置詞」ファイル資料の読み取りと確認は終了したが,このコンピュータ入力は時間の制約上できなかった。しかし,1つのファイルの読み取りと確認を完了できたことは,他のファイル処理の前例として,意義あるものであった。 「研究実施計画」には記載されていないが,大阪大学のプロジェクトチームによる「関口存男文例集」のイメージ入力との協力関係を築くことができた。 前置詞ファイルの読み取りと確認は,この文例集の学問的価値を再認識させるものであった。その意味で,他の研究一般のために,関口存男文例集の「総目録」を早急に作成する必要があると思われる。来年度以降の計画に,「総目録」を追加することを検討したい。
|