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1997 年度 実績報告書

在日インフォーマント調査によるアフリカ論語の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610524
研究機関東京外国語大学

研究代表者

梶 茂樹  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (10134751)

キーワードタンザニア / ハヤ / バンツー / 語彙 / 声調
研究概要

京都大学に留学中のヘリ-・ルンクラティーレ氏(1960年生れ、男性)をインフォーマントに、主としてタンザニア北西部に話されるハヤ語(Haya)の調査を行なった。ハヤ語はタンザニア北西部、ルワンダとビクトリア湖に囲まれた地方に話されているバンツー系の1言語で、ブコバ市を中心に約120万人の話し手がいる。大言語の少ないサンダニアでは、大きい方である。
「頭」「目」から始まる語彙調査から開始し、音韻、文法の諸項目をカバーした。結果、約3000語からなる、発音と文法項目を含む語彙集を完成させ、さらに発音をDATに録音し、コンピュータによる音声分析を可能とした。これらの成果は平成10年度に報告者が行う「フィールド・メソッドによるハヤ語の言語研修」に活かされる予定である。
バンツー系諸語の調査で特に難しいのは、声調(ピッチ)の聞き分けと、その分析である。ハヤ語では、例えば4音節名詞では、1)低.低.低.低、2)低.低.高.低、3)低.低.下降.低の3つのパターンがあるが(いずれも、終わりの2音節が語幹)、1)と2)、そして2)と3)のパターンの音声的区別は、かなり微妙である。例えば1)は、実際には低.低.低.超低のように発音され、2)の低.低.高.低のパターンと紛らわしい。また2)と3)のパターンの区別も、場合によってはほんのわずかである。
しかしながら、例えば、名詞のあとに「私の」という形容詞をつければ、2)は低.低.低.高、そして3)は低.低.高.低となり容易に区別できる。従って分析では、いかにこういった「枠」を見つけるかということにもかかっている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 梶 茂樹: "ATR and wolog vowels" 言語研究. 112. 33-65 (1997)

  • [文献書誌] 梶 茂樹: "テンボ語の親族名称" スワヒリ&アフリカ研究. 7. 53-77 (1997)

  • [文献書誌] 梶 茂樹: "テンボ語の植物名" 言語. 26・4. 60-63 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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