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1996 年度 実績報告書

経済の多言語分析と翻訳

研究課題

研究課題/領域番号 08630005
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

野村 芳正  千葉大学, 法経学部, 教授 (00218372)

研究分担者 柿原 和夫  千葉大学, 法経学部, 教授 (30110282)
キーワード超準解析 / ローブ測度 / 市場均衡 / 経済コア / 交渉集合 / 無限次元財空間
研究概要

経済の分析言語の選択と分析言語間の翻訳可能性の諸側面のうち、本年度は一般均衡分析、金融・証券市場分析で用いられてきている「ルベ-グ測度論」、「超準解析」に基づくローブ測度、さらには後者から派生する「初等的解析」といった特定の分析言語を採用することの有効性、限界の明示と、補完使用の可能性とに研究を集中した。
各々の分析言語の有効性を評価するのに際しては、市場均衡、経済コア、交渉集合といった配分に反映される市場参加者の「経済影響力」に注目し、その「経済力」と現実の市場構造の完全競争からの乖離の程度との相関関係を分析する能力という視点から判定する。この有効性の判定を、無限期間、不確実性、財差別、経済立地といった諸問題を包括的に取り扱う「多数財市場」という一般性の下で結論する。
本年度の主たる成果は次の2点で、各々「千葉大学経済学ワーキングペ-パ-」として本年4月以降出版予定である。
(1)最近のY・スンによる漸近解釈を許容する仕方での数列に基づいたローブ測度の安定化を採用することにより、無限次元の財空間の一般均衡分析において平均凸性、連続性の欠如からルベ-グ測度上では成立しないにもかかわらずローブ測度で経済主体コンティニュームを安定化すれば成立する諸特性の例を列挙する。
(2)1995年第7回エコノメトリック・ソサイアティ世界大会で発表した「可算財空間の下での交渉集合の競争均衡配分との近似同値性の初等定理」で採用した誤差項を含む数列の極限をローブ測度で定義することにより、A・マスコレルの同値性定理をローブ測度上で無限次元財空間へ拡張する。さらに、ローブ測度の限定を外し、かつ可算次元の財空間へ特定化することにより、先の発表論文を漸近解釈とする極限定理を得る。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshimasa Nomura: "On the Strength of the Loeb Measure Space in General Equilibrium Analysis of Large-Square Economies : Some Examples" 千葉大学経済学ワーキング・ペ-パ-. (1997)

  • [文献書誌] Yoshimasa Nomura: "Equivalence Theorems for the Mas-Colell Bargaining Set with Infinitely Many Commodities" 千葉大学経済学ワーキング・ペ-パ-. (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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