平成9年ならびに平成8年度に行った第一次の理論的研究の成果に基ついてフィドバクを行い、理論モデル体系化を再検討することを通じて、文献研究からえられた日米比較分析にもとつく最終モデルの構築をはかった。資産価格決定に関する一般理論モデルに基にして、そのモデルを拡張するによって構築されたモデルの説明力と新たな金融資産市場と実物資産(不動産)市場のダイナミック リンケージ経路の貢献度を確認するようまとめった。特に資産価格の調整を説明するために、資産取引メカニズムからmicrostructure理論との関りに注目した。特に情報要因を理論的に取り入れ、それを実証まで関連させた、いわゆるInformation-based modelも入れた。そして、リスク プリミアム関連の論文も取りまとめ、資産市場において様々な資産間の価格決定メカニズムの構造に関する一般理論の可能性を試めしてみた。この年度においては、得られた成果を国際研究会に発表する前段階として、ディスカッションペーパーとして公表を準備した。それをベースにして、本各的に様々な専門分野からコメントを受け、今後、研究の内容の向上させ、そのうえに立って、公刊をはかるものとするつもりである。
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