研究概要 |
本年度は、日米自動車・電機企業による生産技術国際転移の比較研究の第一年度に当たっており、アメリカ多国籍企業を中心に次のような調査分析を進めた。 1)両大戦間期以降におけるアメリカ型産業技術の代表格であるフォードシステムを中心とするアメリカ自動車産業の対外技術移転の歴史及び現状について、次のような文献を新たに収集し、その情報を整理、加工した上で、これまでのデータベースに入力した。 Steven Tolliday(1990)″Transferring Fordism:The First Phase of the Overseas Diffusion and Adaptation of Ford Methods,1911-1939″,Actes du GERPISA No.11; Jorge Carrillo V.and Yolanda Motiel(1997)Ford′s Hermosillo Plant:The Trajectory of Development of An Hybrid Model; Daniel Raff(1995)″Models of the Evolution of Production Systems and the Diffusion of Mass Production Methods in the American Motor Vehicles Industry″,Actes du GERPISA No.16 2)アメリカ電機企業を中心に既収集資料・文献の整理と加工をおこない、データベースに入力した。その一つに次のものがある。 A Hall of History Publication(1989)、The General Electric Story:1876-1986 3)1996年6月中旬にヨーロッパにおける国際会議出席の機会を利用してFord,UK,Adam Opel(GM,Germany)など在欧アメリカ多国籍企業を訪問し、データ収集に努めた。 4)在日アメリカ系企業、Motorola,Ford(マツダ)などの本社や工場を訪問し、資料を収集し、データベース化しつつある。 5)この間、日本企業の内外の工場も回っており、部分的にデータを追加しつつある。 6)以上のようなデータ処理の過程で、アメリカ企業関係のデータを、既に出来上がっている日本企業に関する調査・分析の枠組に組み込み比較可能にする操作も工夫し、作業を始めている。
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