研究課題/領域番号 |
08630054
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
佐々波 楊子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (30051288)
|
研究分担者 |
河井 啓希 慶應義塾大学, 経済学部, 専任講師 (00276396)
木村 福成 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (90265918)
|
キーワード | 内外価格差 / 価格差別 / 輸出価格パススルー / 輸入価格パススルー |
研究概要 |
本研究の主要な分析結果は Journal of Japanese and International Economies に投稿し1997年12月号掲載の佐々波・木村・河井の共同論文にまとめられている。日本の円高期(1985-95年)の貿易財の輸入価格指数と国内価格指数の変動を観察した結果、両者の乖離はほとんどすべての財についてみられ、円高が内外価格差の原因であることが明らかになった。更に乖離の幅は、政府の規制をはじめとする市場参入に対する障壁の高い場合ほど大きい。つまり本研究は政策論議での規制緩和策を支持するものである。 企業の輸出行動と市場別のパススルー行動の関連についても分析を行った。まず輸出についての市場別の価格付け(Pricing-to-the market)やパススルーはかならずしも国内市場や輸出市場における価格差別を伴うものではない。しかし市場が分断されていてはじめて可能なことも事実であり、企業活動がグローバル化するに伴い輸出パススルー率は低くなるかもしれないことが明らかになった。
|