研究課題/領域番号 |
08630102
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研究機関 | 神戸商科大学 |
研究代表者 |
小西 一彦 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (40094528)
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研究分担者 |
上瀬 昭司 神戸商科大学, 商経学部, 講師 (40264832)
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キーワード | 兵庫県の商業 / 地域商業 / 震災と商業 / 商店街・小売市場 / 消費者の買物行動 / 街づくり / 小売商業の活性化 / 空き店舗問題 |
研究概要 |
今年度(平成9年度)は、震災による商業の被災と再生の現実を、より全県的に解明するとともに、そこからの商業の望ましい再生のあり方を探る目的で、県内の全商店街(743)と全小売市場(248)の団体代表者を対象に、かなり詳細な実態調査を行った(質問項目は83問、回答欄は約500項目。有効回答票 は247、有効回答率25%)。結果の集計と分析はExcelとSPSSにて行った。商店街・小売市場の震災被害の実態と、そこからの再生(復旧・復興)の現状、それを困難にしている要因などを明らかにすることができた。今後の再生を考える上では、震災による被害の問題だけでなく、最近の商業の大きな構造変化の問題や中小商業ゆえの組織化・合理化の問題、経営者の高齢化や後続者問題、空店舗問題なども重要な要因としてあり、それら問題への対応が求められていることが分かった。『報告書』の作成に先立ち、本学経済研究所から、これら結果を集計し図表のみを分冊にて刊行した(小西一彦・上瀬昭司『兵庫県内の商店街・小売市場の現状)(1)(2)』神戸商科大学経済研究所、平成9年10月)。なお、平成10年2月14日、県立4大学の主催による「第3回県立4大学震災復興特別研究発表会」にもポスターセッション担当で参加した。『報告書』は5章編成にて取りまとめた。第1章は、兵庫の商業の震災による被害の実態、第2章は、震災以前の兵庫の商業の構造変動、第3章は、兵庫の商店街・小売市場の現状、第4章は、兵庫の消費者の購買行動、第5章は、今後の兵庫の商業の再生(復旧と復興)のあり方、以上である。今回で明らかになった事実や問題点を基礎に、今後は、社会的に重要と思われる問題について、一層、深く、研究を行って行きたい。また、関係者との共同研究の拡大をはかっていきたい。
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