ここ2-3年の日本の大学の情報教育の進展はめざましく、当初の研究計画段階では視野に入れていなかったが、アメリカの大学との比較対象とするため、その実地調査ならびに情報収集をまず行った。その結果、日本では、情報系の新設学部(多くはまだ卒業生を出していない)は、おおまかにソフト開発重視、オ-ディオ・ヴィジュアル重視、コンピュータ操作能力をもつ政策立案者養成重視の3タイプに分けられることが解った。また、従来型の学部では、情報教育が依然として難しいことも判明した。くわえて、日本でのインターネットの急速な普及に伴い、マシンの陳腐化が速まっていることやソフトの肥大化、そしてモバイリングなどの新しい利用法などの出現も教育面での対応を難しくしていることも理解できた。 これらを踏まえ、またソフトの肥大化やモバイリング等については自らそれを試しつつ、アンケート調査票の作成にとりかかった。そして、草案段階で、前回調査でアドレスを得ていた6名のアメリカの教員にe-mailで意見を尋ねた。だが、e-mailアドレスの増加のためか、3年前とはアドレスが変わっており、fingerやwhoisでの検索、あるいはホームページのwebmasterに転送依頼を行うなどその作業は困難を極め、かなりの時間を要した。3名から意見が寄せられたが、3年間のアメリカの変化は激しく、その結果、調査票を再考せざるをえなくなった。そのため、アンケートの発送が大幅に遅れた。現在、返送され次第、至急分析し、公表する予定で作業を進めている。なお、アンケート発送大学は、検討の結果、前回調査との比較を重視して、American Assembly of Collegiate School of Businessのメンバー校で、学部レベルに会計学専攻コースをもつ、同じ238校とした。
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