研究概要 |
1. ホップ代数のコサイクル変形,数理研講究録942:竹内光弘氏との共著.ホップ代数のコサイクル変形はCQT-ホップ代数の研究の中から,1993年研究代表者によって導入されたもの.この辺の事情を最近の結果を加えて概説する. 2. 土井,ホップ代数と環論-フロベニウス拡大を巡って-,数理研講究録997:有限次元ホップ代数のフロベニウス性に関するLarson-Sweedlerの定理の新しい証明を与えた.その方法を一般化することにより有限次元ホップ代数が任意の部分ホップ代数上β-フロベニウス拡大である(Schneiderの定理)ことのわかりやすい証明を得る. 3. Y.Doi,A note on Frobenius extensions in Hopf algebras,Comm.in Algebra 1997:この論文では有限次元とは限らないホップ代数とその部分ホップ代数に対して,その拡大がSchneiderの意味の右積分型になるための有用な条件を与える. 4. Y.Doi,An introduction to separable Hopf algebras,(第30回環論シンポ報告集)1997:環論研究者のために分離的ホップ代数についての概説を行う.特に大変難解とされているLarson-Radfordのトレース公式の新しいアプローチを与える. 5. Hopf modules in Yetter-Drinfeld categories,Comm.inAlgebra1998:Yetter-Drinfeld加群の圏におけるホップ代数の基本性質を導く.このホップ代数は通常の意味のホップ代数ではないが,よく似た性質をもつ.
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