研究課題/領域番号 |
08640051
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
八牧 宏美 熊本大学, 理学部, 教授 (60028199)
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研究分担者 |
渡辺 アツミ 熊本大学, 教養部, 助教授 (90040120)
神島 芳宣 熊本大学, 理学部, 助教授 (10125304)
高田 佳和 熊本大学, 理学部, 助教授 (70114098)
河野 実彦 熊本大学, 理学部, 教授 (30027370)
木村 弘信 熊本大学, 理学部, 教授 (40161575)
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キーワード | 有限単純群 / 直既約加群 / 超幾何微分方程式 |
研究概要 |
本年度は主として下記の研究が行われた。 1 有限群Gの元の位数の集合をπ_e(G)、そしてπ_e(G)の極大元をmとする。Gが非可解群のときはm/|π_e(G)|は1に近いことがThompsonによって予想されている。BrandleとShiはπ_e(G)=mのときはm【less than or equal】8となることを素数グラフの連結成文の分類を示しGを決定した。われわれはπ_e(G)=m-1となる場合をAradなどと研究しほぼGを分類した。即ち単純群はA_5,L_3(4),U_3(5)に限られるようである。 2 有限群Gが与えられたときAut(X)=Gとなる群Xを決める問題を陳、千吉良らと研究しGがmeta-cyclicとなるときのXをほぼ決定した。Xは位数が互いに素な2つの群の直積で一方は可換群で他方は中心による剰余群がmeta-cyclicとなる。面白い群はえられていない。 3 有限群の直既約加群をその正規部分群に制限するときにどのような直既約成分がどれだけの重複度であらわれるかを調べ重複度のp進附値によるある種の評価を与えた。さらにこの結果を用いて直既約加群の高さについての特徴付けを行った。これらの研究は村井によるBrauerの高さ予想を念頭においた研究に動機付けられたものである。 4 Gauss超幾何微分方程式およびいわゆる合流型方程式(例えばKummer合流超幾何方程式Bessel方程式Airy方程式)に対する合流過程についてのよく知られた結果を一般の超幾何系へ拡張した。またこの合流過程はLie環gl(n)の正則元の集合のある幾何から得られることを示し幾何学的、群論的な視点を与えた。
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