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1996 年度 実績報告書

代数曲線のモジュライとその整数論への応用

研究課題

研究課題/領域番号 08640066
研究種目

基盤研究(C)

研究機関日本大学

研究代表者

佐々木 隆二  日本大学, 理工学部, 教授 (50120465)

キーワード主偏極アーベル多様体 / モジュライ / テ-タ函数 / j不変量 / 閉リーマン面
研究概要

当該研究の目的の一つは,g【greater than or equal】2次元主偏極アーベル多様体のモジュライの関数体の算術である.g=1の場合,楕円曲線のj不変量の重要性はいうまでもない.しかしながらg=2の場合,j不変量に対応するモジュラー関数はかなり複雑なので,それらを用いるのは,現在の所,適当ではないように思われる.楕円モジュラー関数体に関するクロネッカーの研究からも知られるように,歴史的には,j不変量でなく,いわゆるモンジェライと呼ばれるテ-タ定数の商が用いられていた.そこでg=2の場合も,当該研究においては,テ-タ定数の商を,"不変量"として採ることにした.そうすることにより,自然に,レベル(2,4)構造を持つ主偏極アーベル曲面のモジュライA_2(2,4)の研究に導
g=2のとき,半整数指標を持つ偶テ-タ定数は,10個あり,これらの商の平方を適当に並べると,3次の特殊直交列となる.このことからA_2(2,4)は各成分が0と異なる特殊直交行列全体のなす多様体と同型になることがわかる.また,レベル(2,4)構造を持つ種数2の閉リーマン面のモジュライと,A_2(2,4)の同型は,テ-タ関数の微分公式を用いて書き表される.さらに,特殊直交行列と交代行列を結びつけるケーリ-変換は,今の場合,テ-タ定数の積公式に他ならない.
有理数体に,上述の9個の商を添加した体をFとし,アーベル曲面の"等分点の座標"をFに添加した体をEとする.拡大E/Fについても若干の結果があるが,それらを充実させ来年度の報告にしたい.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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