研究課題/領域番号 |
08640261
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
池田 榮雄 富山大学, 理学部, 助教授 (60115128)
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研究分担者 |
石原 卓 富山大学, 理学部, 助手 (10262495)
菊池 万里 富山大学, 理学部, 助手 (20204836)
水野 透 富山大学, 理学部, 講師 (10018997)
小林 久寿雄 富山大学, 理学部, 教授 (70033925)
鈴木 正昭 富山大学, 理学部, 教授 (10037236)
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キーワード | 反応拡散方程式 / 内部遷移層 / 特異摂動法 / 安定性 / 漸近展開 |
研究概要 |
二成分の反応拡散方程式系に対して、二次元以上の空間領域における内部遷移層を持つ定常解の存在と安定性について考察した。まず、空間二次元の全領域において回転対称な定常解に着目して、特異摂動法を利用して大きい解と小さい解の二種類を構成した。ワークステション等を使った数値実験によると、第一成分の時定数が比較的小さい時は大きい解は安全であるように見えるが、その時定数が大きくなるとこの定常解は不安定となり、あるモード数を持った新しい解が出現(分岐)する。また、定数定常解も存在し、これは時定数に関係なく安定である。SLEP法等を用いて線形化固有値問題を解析すると、小さい定常解は不安定であることは証明出来る。しかし、大きい解の安定性については完全には解決出来なかった。ある特定の大きさの固有値とあるタイプの固有関数に限定すれば、上記の数値実験の結果は正しいように思われる。すなわち、時定数が小さい時は限定された範囲で実部正の固有値は存在せず、時定数を減少させていくと、実固有値が虚軸を横切り、正固有値が出現する。 これと平行して、従来の空間一次元問題に対する方法を利用するために、空間二次元の問題を空間一次元の問題で表現し(その代わり解くべき方程式の数は増加するが)、その近似がどれほど有効であるかを確かめた。具体的には、至る所神経繊維で覆われた心臓表面の神経パルスの伝播モデルに対して考察した。一次元的な平面波に関しては両者の結果は数学的に一致するが、スパイラルパターンに関しては、近似した方程式では安定に存在しないことを数値的に確認した。
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