研究課題/領域番号 |
08640264
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金川 秀也 山梨大学, 教育学部, 助教授 (50185899)
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研究分担者 |
小宮 要 山梨大学, 教育学部, 教授 (60020327)
中井 喜信 山梨大学, 教育学部, 教授 (40022652)
鈴木 俊夫 山梨大学, 教育学部, 教授 (20020472)
佐藤 真久 山梨大学, 教育学部, 助教授 (30143952)
竹村 由也 山梨大学, 教育学部, 助教授 (40092845)
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キーワード | 確率微分方程式 / 擬似乱数 / コンピュータシミュレーション |
研究概要 |
確率微分方程式は通常の微分方程式にランダムな変動としてブラウン運動の微分(ホワイトノイズ)の項を加えたもので,コンピュータシミュレーションによって理工学を始め経済学にも広く応用されている.その解は確率積分と呼ばれるブラウン運動の積分を使って表されているため,シミュレーションによる実際の応用には真の解の代わりに何らかの方法で構成された近似解が用いられる.そのため,真の解と近似解の誤差を評価する必要がある.特に、シュミレーションでは確率変数の代わりに擬似乱数を用いるが、これは代数的な計算によって構成されるため、擬似乱数から構成された近似解の精度が大きな問題となっている。 擬似乱数は分布の精度と独立性について多くの問題を有している.研究代表者(金川)は、ドンスカ-型不変原理に於ける収束の速さを求める方法を応用して、正規擬似乱数の分布が真の正規分布からずれている時に、Euler-丸山の近似解と真の解との誤差を評価した.さらにこの方法を改良して、Milsteinの方法で構成された近似解についても同様に誤差の評価を行った. 今後の問題として、保険数学などのファイナンスの問題で、非常に希に起こる現象の解析が注目されているので、この方面からも研究を行う.そこで、大域偏差の解析(large deviation)の方法を用いて近似解の精度の解析を行う.また従来の方法を改良して、例えばブートストラップ法を応用することによって、より少ない乱数から精度の高い近似解が構成できないか考えていきたい.
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