研究課題/領域番号 |
08640269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森本 宏 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (20115645)
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研究分担者 |
松本 裕行 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (00190538)
篠田 壽一 名古屋大学, 大学院・人間・情報学研究科, 教授 (30022685)
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00023200)
松原 洋 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (30242788)
小沢 正直 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (40126313)
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キーワード | 非線形 / ゆらぎ / 量子論 / 非平衡 / ゲーム理論 / 進化 / エントロピー |
研究概要 |
本年度の研究実施計画に述べたように、純粋数学の立場からみても新しい方向性の期待できる非線形微分方程式で記述できる解放系、非平衡系のシステムの例として、生物、社会に応用可能なモデルを考え、これを確率論的手法により、解析した。 具体的には、本年度に出版された研究代表者の論文にあるように、生物、社会における最適戦略の選択の結果として発展してゆくさまを記述する一種のゆらぎを持った発展方程式を考察し、進化方程式とも言える方程式を組み立て、その解の収束性を論じた。これは、確率論的力学系の例でもあり、単なる幾何学的な力学系としてではなく、ゆらぎに主眼をおいた解析により、従来不可避であると言われていた、いわゆる囚人のジレンマを回避できる収束性を発見するという、全くあたらしい知見が得られた。 この成果は、純数学的な成果でもあるため、全く別の分野、たとえば従来の集団遺伝学の分野においても、木村の中立遺伝子理論の拡張として、まったく新しい方向性を示すものとして期待が持たれる。
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