研究課題/領域番号 |
08640283
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
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研究分担者 |
壁谷 喜継 神戸大学, 理学部, 助手 (70252757)
相澤 貞一 神戸大学, 理学部, 教授 (20030760)
福山 克司 神戸大学, 理学部, 助教授 (60218956)
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キーワード | イジングモデル / パーコレーション / DSM / 混合性 |
研究概要 |
主にイジングモデルのパーコレーションについて研究を行なった。臨界温度よりも高温のときには、磁場パラメータの値がパーコレーション臨界値より下の値をとるとき、原点をふくむ+スピンのクラスターのサイズの分布は指数的に減少するtailをもつことを証明した。この事実の証明には、Dobrushin-Shlosmanの意味での弱い混合性が、このパラメータ領域のGibbs分布に対して成立することを使っている。独立の場合のさまざまな結果がこの弱い混合性のもとで証明できることが分かったことになる。したがって、自然にこのような混合性がどのようなパラメータ領域で成り立つのかは興味深い問題となる。本研究では、これと比較すると少し強い条件であるDobrushin-Shlosmanのオリジナルな意味での混合性(DSM)について、いくつかの違ったアプローチで考察してみた。得られた結果をまとめると以下のようになる。 1) ランダムカレント展開を用いることにより、勝手な境界条件ωの下での任意の連結領域内の2点相関関数は、h≧2dのときに指数的に減少することを示した。これによりこのパラメータ領域においてDSMが成り立つことになる。この結果自身は新しいものではないが、領域を直方体の形に限れば、h≧d-1で同じ指数的減少を示せる。これは上の弱い混合性を意味していることが知られている。 2) スピンのカップリングを用いることにより、勝手な領域と任意の境界条件の下での2点相関関数は温度が半分のときの境界にスピンをおかない場合(自由境界条件)の2点相関関数を用いて表すことができることを示した。これを用いると、シルピンスキーガスケットの上でのイジングモデルでは常にDSMが成立していることをも示した。
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