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1996 年度 実績報告書

時間的に一様でないマルコフ過程の再帰性とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 08640298
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

大島 洋一  熊本大学, 工学部, 教授 (20040404)

研究分担者 坂田 年男  熊本大学, 工学部, 助教授 (20117352)
税所 康正  熊本大学, 工学部, 助教授 (70195973)
内藤 幸一郎  熊本大学, 工学部, 教授 (10164104)
横井 嘉孝  熊本大学, 工学部, 教授 (50040481)
櫃田 倍之  熊本大学, 理学部, 教授 (50024237)
キーワードディリクレー形式 / 時空マルコフ過程 / 保存性 / 反射壁マルコフ過程
研究概要

本年度の研究の目的は、時間的に一様でないマルコフ過程の再帰性の一般的取り扱いの可能性、特にその定義及び判定条件を検討することであった。その検討の過程で、時間的に一様な場合と種々の面で異なる事が明らかになってきている。即ち、時間的に一様な場合の再帰性は任意の集合に必ず帰ってくる事あるいは無限時間滞在する事と定義され、それらは同値である。ところが時間的に一様でなければ、これらの性質は同値ではなく後者が前者より強い。この事により、この研究では二つの再帰性(強い意味および弱い意味の再帰性)について検討する。いずれの定義についても、再帰性はある種の時間変更については不変である。同様に時間的に一様な場合、拡張されたディリクレー形式は時間変更について不変であり、この事からディリクレー形式の同値性から再帰性の同値性が得られるが、時間的に一様でない場合はディリクレー形式は時間変更について不変でない。本年度の研究においては時間的に一様でない一般的な拡散過程について、その判定条件を与えた。この条件を用いて再帰的な時間的に一様な拡散過程から、時間に依存する正の関数p(t,x)を用いて、∇logpによるずれの変換で得られる拡散過程について、再帰性の条件を∇pにより特徴付ける結果を求めた。上述の様に、再帰性は時間変更で不変であるが、ディリクレー形式は変わるため、同値な形式は統一的に再帰性の条件を与えるかどうかは興味のある問題である。しかし、少なくとも強い意味の再帰性は統一的に扱えないという例を求め、1,2次元のブラウン運動の場合に、時間変数だけから決まる凡関数での時間変更で得られる拡散過程について再帰性の条件を示した。
以上の結果では一般的な判定条件を十分には使っていない。これらの結果を精密にする事及び新たに問題となった時間変更の性質を調べることが次年度の課題である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Y.Oshima and K.Th.Sturm: "On the Conservativeness of a Space-time Process" Probability Theory and Mathematical Statistics. 403-412 (1996)

  • [文献書誌] K.Naito: "Fractal dimensions of almost periodic attractors" Er godic Theory and Dynamical Systems. 16・4. 791-803 (1996)

  • [文献書誌] K.Naito: "Dimensions of Almost Periodic Trajectories" Yokohama Math.J. (to appear).

  • [文献書誌] 内藤幸一郎: "Dimensions of almost periodic trajectories for nonlinear evolution equations" 「非線形解析学と凸解析学の研究」数理解析研究所講究録. 939. 137-150 (1996)

  • [文献書誌] T.Yokoyama: "Extended growth curve models with random-effects covariance structures" Commun.Statist.-Theory Math.25・3. 571-584 (1996)

  • [文献書誌] T.Yokoyama: "Asymptotic non-null distributions of the LR criteria in a parallel profile model with random effects" Hiroshima Math.J.26. 223-231 (1996)

  • [文献書誌] T.Yokoyama: "Tests for a family of random-effects covariance structures in a multivariate growth curve model" J.Statist.Plann.Inference. (to appear).

  • [文献書誌] T.Sakata.K.Nomakuchi and T.Hayashi: "Genaralized shift test method and Metropolis Walk" Bulletin of Informatics and Cybernetics. (to appear).

  • [文献書誌] 坂田年男: "計算統計入門" 金苑書房, 216 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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