研究概要 |
本年度は,本研究課題最終年度にあたり、以下のように研究の完成、研究のまとめ、新たな研究の発展・開発を行った。・中性子過剰核^<11>Liについて行って来た、^9Li+n+n模型を用いた研究を完成させ、その結果の公表・発表を行った。そこで得られた研究成果の発展として、過剰中性子間に働く対相関に対するパウリ・ブロッキング効果を^9Li-n相互作用について分析を行った。その結果、s-軌道とp-軌道の逆転問題をパウリ・ブロッキング効果として理解できることを始めて^<10>Liについて示すことが出来た。 ・複素座標スケーリング法を用いて、鏡映核のs-、p-軌道共鳴状態におけるエネルギー・シフトの分析を行った。その結果、束縛状態にわける通常のThomas-Ermann効果に加え、ポテンシャル・バリアの効果によるエネルギー・シフトが共鳴状態において現われることを示した。 ・複素座標スケーリング法を用いて、従来の完全系展開を、束縛状態ー共鳴状態ースケールされた連続状態の形、いわゆる拡張された完全系展開を完成させた。その結果は強度分布関数の計算に応用され、散乱現象の解析に複素座標敷けーリング法に有効に使うことが出来ることを示した。 以上の研究成果は報告書として印刷・公表される。
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