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1996 年度 実績報告書

重力場及び弦模型を数値的に量子化する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640358
研究種目

基盤研究(C)

研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

湯川 哲之  総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (20110091)

キーワード量子重力 / 弦模型 / スーパーストリング / フラクタル / モンテカルロ法 / 力学的単体分割法 / string susceptibility / ポリヤコフ弦
研究概要

1.3,4次元空間の量子化
力学的単体分割法により格子化した3次元ないし4次元空間を、モンテカルロ法を使ってシミュレーションを行い、空間のフラクタル的性質を測定した。物質がない純重力場の場合は重力常数を変化させるとこれらの次元で1次相転移が観測された。このような場合一意的な連続極限の存在は保証されないが、測定結果によると、転移点付近では長距離の構造に2次元の時とよく似たスケーリング則の存在が確かめられた。これからの課題は、適当な作用を付け加えることにより2次相転移点を見つけることにある。
2.弦理論の量子化
2次元世界面上のd個のスカラー場の値を弦のd次元空間内の座標と見なし、世界面のジオメトリーと、スカラー場の値をモンテカルロ法によりシミュレーションして、弦の性質を測定した。フェルミオンがない場合(ボ-ズ弦)では、dが1を越えると面が不安定になることが理論的に予想されている。このことを数値的に確かめるために、系のエントロピーの異常項に当たるstring susceptibilityや、面のコンフォーマル変換不変性を調べるために面を導体と考えたときの比抵抗を、面のトポロジーが球及びトーラスの場合に測定し、理論の予想が正しいことを確かめた。より現実的なシミュレーションのためには、スーパー弦に計算を拡張することが必要であり、そのための試みとして、d次元スーパーYang-Mills場のマトリックス模型による構成論的量子化を考えている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hagura, Tsuda, Yukawa: "Phase and Fractal Structures of Three-dimensional Simplicial Gravity" Physics Letters B. (未定)(受理された).

  • [文献書誌] Kawai, Tsuda, Yukawa: "Complex structure of aDT surface with T^<(2)> topology" Nuclear Physics (Proc. Suppl.). B53. 777- (1997)

  • [文献書誌] Egawa, Hotta, Yukawa 他: "Scaling structares in 4D simplicial gravity" Nuclear Physics (Proc. Suppl.). B53. 760- (1997)

  • [文献書誌] Hagura, Tsuda, Yukawa: "Fractal structures of three-dimensional simplicial gravity" Nuclear Physics (Proc. Suppl.). B53. 766- (1997)

  • [文献書誌] Egawa, Hotta,・・,Yukawa: "Scaling Behavior in 4-d Simplicial Quantum Gravity" Prog. Theo. Phys.97(受理された). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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