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1998 年度 実績報告書

重力場及び弦模型を数値的に量子化する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640358
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

湯川 哲之  総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (20110091)

キーワード量子重力 / 弦模型 / スーパーストリング / フラクタル / モンテカルロ法 / 力学的単体分割法 / アインシュタイン重力の量子化
研究概要

過去3年間の研究を通じて次の事柄を明らかにした.
1. 2次元重力におけるスケーリング則の存在を明らかにし理論との比較を行い肯定的な結果を得た.したがって、力学的単体分割法は正しく連続理論につながる数値シュミレーションであることを示した.
2. ストリングが作る世界面の複素構造を測定する方法を開発し、この方法によりセントラル・チャージが1を境にして不安定面が現れるとする連続理論の予想を確認した.
3. 2次元面を持つ量子的性質を調べ、面がとる状態が基本的には3つのクラスに分類できることを示した.
4. 高次元空間の性質を2次元での方法論により分析し、空間のスケーリング則に次元によらない共通性のあることを見出した.
5. 有限サイズ効果が2次元でも予想以上に大きいことより、グランド・カノニカル法で物理量の測定をやや直し連続理論の予測を確認した.
これらの結果を踏まえ、最近の研究から以下のような新しい発見があり、次の計画として進展しつつある.
1. 局所超対称性を保ち、正しい自由度を持つスーパー・ストリングの格子作用を決定した。これによりスーパー・ストリングの数値計算が始めて可能となった.
2. アインシュタイン重力とゲージ場を結合することにより連続理論につながる4次元元量子重力が存在する可能性を示唆した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S,Oda,N.Tsuda,T.Yukawa: "Grand-canonical simulation of two-dimensional simplicial gravity" Prog.Theor.Phys.99. 875-884 (1998)

  • [文献書誌] H.Hagura,N.Tsuda,T.Yukawa: "Phases and Fractal Strtctures of Three-dimensional Simplicial Gravity" Phys.Lett.B418. 273-283 (1998)

  • [文献書誌] A.Fujitsu,N.Tsuda,T.Yukawa: "2D Quantum Gravity-Three States of Surfaces-" Int.Jour.Mod.Phys. A13. 583-605 (1998)

  • [文献書誌] S.Oda,N.Tsuda,T.Yukawa: "Two-Dimensional Dynamical Triangulation usining the Grand-canonica Ensemble" Nucl.Phys.B(Proc,Suppl.). 63. 733 (1998)

  • [文献書誌] H.S.Egawa,N.Tsuda,T.Yukawa: "Common Structures in 2,3 and 4D Simplicial Quantum Gravity" Nucl.Phys.B (Proc.Suppl). 63. 736-738 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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