研究課題/領域番号 |
08640365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
棚橋 誠治 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00270398)
西村 淳 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90273218)
三田 一郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60242806)
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キーワード | 対称性の力学的破れ / 複合ヒグス / カイラル対称性 / 非摂動解 / 4体フェルミ理論 / トップクォーク擬縮 / 光波面(光円錐)量子化 / ゼロ・モード |
研究概要 |
研究計画に沿って、まず、トップクォーク擬縮模型の修正版として、標準模型のゲージ群をGUT(大統一理論)にしてゲージ化された4体フェルミ理論のくりこみ可能に基づく試み(「トップモード・GUT」)を提唱した。それにより、もとの模型では大きくなり過ぎていたトップクォークの質量の予言値を、最近の実験値に近づけることを可能にした(犬飼・棚橋・山脇)。 また、超対称強結合ゲージ理論の最近の進展に関連して、非自明紫外・赤外固定点を持つゲージ理論の相構造に考察した。とくにはしご近似のQEDにおける相転移点(非自明紫外固定点)の周りでオーダーパラメータが連続的に転移するにもかかわらず複合スペクトルが不連続的に転移する現象を保型不変性の観点から一般的にとらえ(「保型相転移」)、これをフレーヴァー数の大きなQCDの相転移(赤外固定点)の考察に適用した(ミランスキー・山脇)。 一方、光円錐量子化について、益川・山脇のDLCQ(離散化光円錐量子化)のより系統的な定式化を行うとともに、ゼロ・モード拘束条件を通じて対称性の自発的破れの定式化を行った仕事(Kim・辻丸・山脇、1995)をさらに詳しく考察し、DLCQと比べて連続理論における定式化の困難をも指摘した。ローレンツ不変性の回復についての考察も行った。 (辻丸・山脇)
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