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1998 年度 実績報告書

軽い核における深部空孔状態の分解過程の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640394
研究機関関東学院大学

研究代表者

山田 泰一  関東学院大学, 工学部, 助教授 (70200722)

研究分担者 池田 清美  新潟大学, 理学部, 教授 (40011548)
キーワード原子核構造 / 原子核反応 / 深部空孔状態 / 励起スペクトラム / 選択則 / 部分分解幅 / 軽い核 / 核子崩壊寿命
研究概要

阪大RCNPの実験で初めて発見された(p,2p)反応の励起関数の^<11>B(s-hole)領域における3つのbump構造、および各々のbump領域における陽子,重陽子,t及α分解チャンネルに対する分岐比のエネルギー依存性の起因を明らかにするために、1〓ω殻模型の波動関数を用いて分析を行った。
●軽い核のs-hole状態に対するSU(3)模型で指摘されていたように、^1B核ではSU(3)[f](λμ)=[443](04)成分がs-hole成分として重要な役割を果たすことが1〓ω殻模型を用いた分析でも明らかにされた。この成分は他の成分と結合してある程度分散するが、その分散の度合いは主に3つのエネルギー領域に集中し、結果として^<12>C(p,2p)反応の励起関数の^<11>B(s-hole)エネルギー領域における3つのbump構造の起因になることがわかった。
●s-hole成分であるSU(3)[f](λμ)=[443](04)成分と他の成分との結合の度合いが3つのbumpに対応するエネルギー領域において異なることを反映して、特徴的なエネルギー依存性を示すことがわかった。これらのエネルギー依存性は実験データと定性的に良い対応をしている。特に、粒子・空孔相互作用の斥力的性質を反映して空間対称性の良く、かつt分解成分が大きい[443](04)基底がエネルギー的に高い領域に持ち上げられ、この結果Ex≦20MeVではt分岐比は小さいが、Ex≧20MeVでは大きくなることが明らかにされた。
●軽い核のs-hole状態からのt分解は核子崩壊寿命に対して新しい下限値を与える可能性がある。このため、^<16>Oが核子崩壊してできる^<15>O(s-hole)状態からのt分岐比から核子崩壊寿命の評価を試みた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Ueda et al.: "ΛN ΛΛand Interactions in an OBE Model and Hypenuclei" Progress of Theoretical Physics. 99・5. 891-896 (1998)

  • [文献書誌] T.Tominaga et al.: "An One-Boson-Exchange Potential for ΛN and ΛΛ Stetems and Hypernuclei" Nuclear Physics. A639・1-2. 483-505 (1998)

  • [文献書誌] T.Yamada: "Production of double-Λ,single-Λ and twin-Λ hypernuclei from ^<12>C+Ξ^- atomic states in the direct reaction picture" Nuclear Physics. A642・1-2. 385c-388c (1998)

  • [文献書誌] K.Kato et al.: "Dynamical Effects on the ^9Li-n Interaction Induced by Pauli Blocking of the J^π=0^+ Pairing Correlation" Progress of Theoretical Physics. 101・1. 119-138 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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