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1998 年度 実績報告書

ウィークボゾン生成過程を用いた標準模型を越える理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640400
研究機関東京経営短期大学

研究代表者

神保 雅人  東京経営短期大学, 経営情報学科, 教授 (10226392)

研究分担者 菅本 晶夫  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70132686)
キーワード超対称性 / CPの破れ / QCD / 自動計算 / GRACE / イベントジェネレータ
研究概要

1.Bメソンの崩壊に関して,観測された異常に大きい崩壊率を説明するために,非傍観者(non-spectator)グラフを含んだ,新らしい崩壊メカニズムを提唱し、包括的及び非包括的崩壊過程の崩壊率の実験値を,非常に良く再現することができた。更に提唱したメカニズムを検証するために,スピンが1のK^*メソンへの崩壊率を予言した。(論文[1])次に,BメソンがKメソンとη′メソンへの崩壊過程と全く同様のメカニズムが働くと予測される,Bメソンがパイメソンとη′メソンに崩壊する過程を研究した。この過程には別のグラフで記述される反応が存在し,非常に大きなCPの破れが直接観測される可能性が判明した。(論文[2],[8])
2.超対称性模型の場合,WWγに誘起された結合は,最も大きく見積ると,中性子および電子の電気双極子能率を,現在得られている実験上限値の0.1倍の大きさで惹き起こす。また,WWZに生じる結合の大きさは,近い将来の電子・陽電子散乱実験で,Wボゾン対生成過程を調べる事により検出が可能になる程,大きい値であることが判った。(論文[3])
3.CPの破れの証拠となる,中性子や電子の電気双極子能率の理論的な予言値を,実験の上限値と比較する事により,模型に対する強い制限が得られる。この制限を満たしながら,トップクォークやBメソンの部分崩壊幅に現れるCP非対称性を研究した。(論文[4],[5])
4.線形加速器において軽いヒッグス粒子が一つ見つかった場合,超対称性模型を仮定したとして,超対称性模型のパラメーターであるtanβと超対称性の破れのスケールMが,どのくらい正確に決定できるかを調べた。(論文[6])
5.最小超対称性標準模型の自動計算システムGRACEから得られた,FORTRANソースコードを用いて,イベントジェネレータSUSY23v2.0を構築した。(論文[7])

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.R.Ahmady,E.Kou and A.Sugamoto: "Nonspectator contribution:A mechanism for inclusive B → X_3η′ and exclusive B → K(*)η′ decays" Phys.Rev.D58・014015. 1-5 (1998)

  • [文献書誌] M.R.Ahmady,V.Elias and E.Kou: "Nonperturbative QCD contribution to the gluon-gluon-η′ vertex" Phys.Rev.D57. 7034-7036 (1998)

  • [文献書誌] M.Kitahara,M.Marui,N.Oshimo,T.Saito and A.Sugamoto: "CP-odd Anomalous W-boson Couplings from Supersymmetry" Eur.Phys.J. C4. 661-667 (1998)

  • [文献書誌] M.Aoki and N.Oshimo: "CP Violation in the Top-quark System through Light Squarks" Nucl Phys.B531. 49-64 (1998)

  • [文献書誌] M.Aoki and N.Oshimo: "Decay Rate Asymmetry of Top Squark" Mod.Phys.Lett.A13. 3225-3234 (1998)

  • [文献書誌] J.Kamoshita: "Impact of Light Higgs Properties on the Determination of tanβ and m_<susy>" Prog.Theor.Phys.100. 773-780 (1998)

  • [文献書誌] J.Fujimoto,K.Hikasa,T.Ishikawa,M.Jimbo,et al.: "SUSY23 v20: an Event Generator for Supersymmetric Processes at e^+e^- Colliders" Comput.Phys.Commun.111. 185-216 (1998)

  • [文献書誌] M.Ahmady and E.Kou: "Possible large direct CP asymmetry in hadronic B^± → π^±η′decays" Phys.Rev.D59・054014. 1-4 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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