研究課題/領域番号 |
08640445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 實 東京大学, 物性研究所, 教授 (40029731)
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研究分担者 |
河原林 透 東京大学, 物性研究所, 助手 (90251488)
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キーワード | 熱力学ベ-テ仮説方程式 / スケーリング関数 / 強磁性ハイゼンベルグ鎖 / 反強磁性ハイゼンベルグ鎖 / ボナ-フィッシャー曲線 / 長距離相互作用 |
研究概要 |
研究概要:低次元磁性体の臨界現象の研究 スピン3/2の一次元量子スピン鎖は一般にギャップがないが、ボンドの強さを強弱交替させると、ギャップが現れる。この強さの関数として、ギャップが記述されるが、ある有限の強度のところで、ギャップが消滅する点がある。我々は密度行列くりこみ群の方法を使って、この点を決定した。 強磁性ハイゼンベルグ模型の低温での磁化曲線はm【similar or equal】【bounded integral】(H/T^2)というスケーリング則に従うことが前年度に確立されたがこの関数【bounded integral】(g)の具体的計算を高 2/3g-(44)/(135)g^3+(752)/(2835)g^5-(465704)/(1913625)g^7+(356656)/(1515591)g^9-(707126486624)/(3016973334375)g^<11>+(1126858624)/(4736221875)g^<13> この公式はgが小さい場合の式であるが、gが大きい場合の漸近展開の式も得られた。 t-J模型の基底状態のモンテカルロ計算は巾乗法と呼ばれる方法で実行することが出来る。この方法で2次元t-J模型の相図を求めることに成功した。 スピン1/2の一次元磁性体で基底状態が厳密に知られている系にMujumdar-Ghosh模型が知られている。これは2体スピン相互作用の系で最近接相互作用J_1と第2近接相互作用J_2の比が2:1の場合である。このとき基底状態はダイマー状態と呼ばれる状態である。この基底状態を持つハミルトニアン系はMajumdar-Ghosh模型ばかりでなく、多数存在することをしめした。またスピン1の系ではAKLT模型が厳密な基底状態が求められているが。これは最近接相互作用の系であるが、第二近接相互作用をする系でも同種の基底状態を持つ場合を発見した。
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