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1996 年度 実績報告書

Al-Pd-Mnの準結晶-準結晶相転移の観測

研究課題

研究課題/領域番号 08640452
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

森 昌弘  名古屋大学, 情報分化学部, 助教授 (10029738)

研究分担者 石政 勉  名古屋大学, 工学部, 助教授 (10135270)
キーワードQuasicrystal / Icosahedral / phase transformation / diffuse scetting / phason / X-ray diffractions
研究概要

Al-Pd-Mnの準結晶-準結晶相転移の観測という研究目的を達成するために,今年度は次の研究計画に沿って実行し,次のような結果を得た。
(1)mm角のAl-Pd-Mnの正二十面体相のX線回折的に良質な単準結晶について。準結晶-準結晶の相転移をしない正二十面体相の良質な単準結晶の作成条件をほぼ確定することができた。しかし相転移する正二十面体相については,良質な単準結晶は0.1mm角程度のものしか得られず,作成条件を確定するところまでいかなかった。
(2)4軸回折計等を利用して,両準結晶の構造比較のため反射強度データの収集を行った。またF2相に関しては超格子反射強度の強弱が,いわゆるフェイゾン運動量に比例するか調べる。現在3次元や6次元パタ-ソン関数等を利用してで解析中であるが,両準結晶の構造で何が異なるかについては,わかりつつある。
(3)X線強度を低いノイズで測定するために,X線アナライザーを計数管の前に付け散漫散乱強度分布の様相を測定し,次のような結果を得た。
散漫散乱強度分布は楕円形であるが,中心部に近ずくにつれて楕円形の長軸・短軸の比率が円形に近くなり,外形と中心部の形が相似ではないことを示している。散漫散乱分布は置換型欠損による散漫散乱分布によく似ている。したがってAl-Pd-Mn準結晶正二十面体相中に置換型欠損,つまりペンローズタイリングのタイルの入れ換え(フェイゾン)があるランダムフェイゾンモデルが実験結果を説明することができ,ペンローズスタイリング・ランダムタイリングの両モデルでは説明しがたいことがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 柏瀬・小木曽・森: "Correlation between Diffraction and inelastic Scatting of x-rays in Crystals" Memoris of the School of Engineering,Nagoya University. 47. 191-240 (1996)

  • [文献書誌] 森昌弘: "高純度化技術大系第一巻「分析技術」第17章第7節" フジ・テクノシステム, 11 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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