研究課題/領域番号 |
08640468
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
田島 圭介 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70004439)
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研究分担者 |
若林 信義 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20146575)
下村 晋 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (00260216)
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キーワード | X線回折 / 磁気相転移 / 磁気相図 / 希土類金属 / 比熱 / 磁気弾性効果 |
研究概要 |
本年度の研究テーマとした希土類金属の磁気相転移に関する実績は以下の通りである. 1.単結晶の作成 DyおよびHoの単結晶を焼鈍法により作成した. 2.Dyの磁気相図および相転移のカイネティックスの測定. 交流法比熱測定によって、Dyの磁場-温度磁気相図の作成を行った.この結果、高温側に新たな相環境が見出された.さらに、キュリー温度近傍において、相転移のカイネティックスの測定を行ない、転移温度近傍で2つの相が共存することを見出した. 3.Dyの磁場誘起相転移のX線回折実験. 上述の磁気相図を参考にして、X線回折実験を磁場中で行い、磁気相転移が結晶格子に及ぼす影響を調べた.特に、新たに見出された相境界線前後における相転移の時の結晶格子による回折線を測定し、回折線幅の広がりに違いがあることを見出した. 4.Hoの磁場誘起相転移のX線回折による実験 Hoは磁場によって様々な複雑な磁場構造を示すが、これらの磁気構造の結晶格子に対する影響を調べた.結晶格子は磁場によっていくつかの不連続変化を示し、これらの変化はいずれも複雑な磁気構造の出現に対応していることが分かった.特に、最近提唱されたヘリファン磁気構造の影響も観測された.
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