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1998 年度 実績報告書

磁場誘起結晶相転移の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640468
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

田島 圭介  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70004439)

研究分担者 若林 信義  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20146575)
下村 晋  慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (00260216)
キーワード希土類金属 / X線回折 / 磁気相転移 / 磁気相図 / 格子変調 / 磁気弾性効果 / 磁歪
研究概要

希土類金属に関する研究として、Dy,Ho及びErの磁場誘起相転移を調べた。
(1) Dyのヘリカル領域のc軸格子定数の磁場依存を測定し、ヘリックスからファン磁気構造への転移を調べた。その結果、低温側ではc軸格子定数が不連続、即ち1次相転移であるのに対し、ネール温度近傍では2次相転移に変化することがわかった。また、ヘリカル領域では結晶格子の変調構造が見いだされた。
(2) Hoは、ある磁場範囲でヘリファン磁気構造があらわれる。これに伴い結晶が変化することを観測したが、同時に、結晶の格子変調の存在が磁場中X線回折によって見出された。ここで現れるヘリックス、ヘリファン構造に伴う格子変調の磁場及び温度についての出現範囲、性質を詳細に調べた。
(3) Erの単結晶の磁化困難軸方向に磁場をかけた場合の磁気相図を調べた。X線では磁気構造の変化に伴う結晶構造の変化を直接観測する。結晶変化は単に格子定数や構造変化だけでなく、磁気モーメントの変調に伴った格子の変調の磁場に対する変化を見いだした。これらを、さまざまな磁場と温度について詳細に観測し、磁気相図を決めることが出来た。
(4) 以上の実験結果に対して、磁気弾性相互作用を仮定して、格子変調や格子定数の不連続変化を説明することができた。また、特にErの場合には、中性子回折では不明確であった磁気構造を、格子変調の振る舞いから推定することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Ohsumi: "Crystal lattice modulations induced by helifan magnetic structure in holmium metal." Journal of the Physical Society of Japan.vol.67,. 1883-1885 (1998)

  • [文献書誌] Y.Kida: "Effect of magnetic field on crystal lattice in dysprosium studied by x-ray diffraction." Journal of the Physical Society of Japan. vol.68. 650-654 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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