• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

新しい電子構造の定量的研究手法

研究課題

研究課題/領域番号 08640478
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京工業大学

研究代表者

斎藤 晋  東京工業大学, 理学部, 助教授 (00262254)

キーワード密度汎関数法 / タイトバインディング法 / フラーレン / C60
研究概要

様々な定量的電子構造計算の研究手法のなかで、物理学分野で現在最も広く用いられているものに密度汎関数法がある。さらにこの手法では、全エネルギーを原子配置の関数として求められるため、構造最適化をも行うことが可能がある。しかし、扱う系(無限系であればそのユニットセルサイズ)の大きさが増すにつれ、指数関数的に計算時間が増大する。特に、セルフコンシステントに電子密度を求める過程で、収束するまで同一の計算を繰り返し行う必要がある。そのため、精度を落とさずにより簡便な計算で置き換える計算手法(定量的タイトバインディング法)の開発が炭素系の分野などで最近、再び注目されている。我々は、炭素クラスターであるフラーレンとアルカリ金属との化合物(イオン結晶)にも適用できるように、長距離クーロン相互作用と、フラーレン上のクーロン反発とを取り込んだ新たなタイトバインディング手法を開発した。この新手法を用いることにより、これまでは大型計算機を用いても研究が困難であったアルカリ-フラーレン化合物系での長距離秩序の出現可能性を、巨大ユニットセルを用いて直接研究することが可能となった。特に、アルカリ金属原子(K、Pb、Cs)をC60に対して1個ドープした系で発見されている、フラーレン1次元ポリマー結晶系における電荷密度波状態の出現可能性の研究に適用し、新しい知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Saito: "Electronic Structure and Energetics of Polymerized Fullerenes and Fullerides" Proc.11th International Winterschool on Electronic Properties of Nevel Materials. (予定).

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi