ガラス転移のモード結合理論及び関連する模型の数値シミュレーション

1996 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 08640493
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 研究機関: 中部大学
• 研究代表者: 川崎 恭治 中部大学, 工学部, 教授 (40037164)
• 研究分担者: 宮島 佐介 中部大学, 工学部, 教授 (80029173)
• キーワード: ガラス転移 / モード結合理論 / 密度汎関数理論 / スピン模型キネマチックイジング模型 / モンテカルロ法 / 縮約記憶関数

研究概要

ガラス転移のモード結合理論の再定式化および異なった角度からの研究を行った。
・密度汎関数理論による方法
密度分布の汎関数の時間発展と記述する確率方程式を求め、この時間相関関数の因子分解近似を用いて、モード結合理論をセルフコンシステントに導びいた。また、この方程式のスピン交換型キネマチックイジンク模型にマップし、それをモンテカルロ法により数値的に求めることを試みた。この方法によりGotze等による理論の難点であるデカップリング近似を避けることができる。すでに、この方法を用いて、オーダパラメータの時間変化を求め、平均密度のある閾値より、ガラス状態に移行することを見い出している。
・縮約された記憶関数による方法
散乱実験で問題となるタイナミカルな構造関数を計算するための縮約記憶関数を定式化した。この記憶関数を用いて輸送係数などの動的振舞を計算することができる。またモード結合理論の新たな応用ができる様になった。

研究成果

• [文献書誌] K.Kawasaki and S.Miyazima: "Path integral formulation of Dynamical density functional equation for dense fluids" Zeitschrift der Physik B.
• [文献書誌] K.Kawasaki: "Generalized irreducible memory function" Physica A.
• [文献書誌] K.Kawasaki,K,Fuchizaki,S.Miyazima: "Monte Carlo simulation of the dynamical density functional equation for supercoolod liguids" Prog.Theor.Phys.Suppl.126(未定). (1997)
• [文献書誌] K.Kawasaki and S.Miyazima: "A simple dodel for the formation of heterogeneous structure" Prog.Thesr.Phys.Suppl.126(未定). (1997)
• [文献書誌] K.Kawasaki and T.Koga: "Slow dynamics in condensed mattiri spinotel dicompouition and glase anlition" Physica A. 224 1. 1 (1996)
• [文献書誌] K.Kawasaki and T.Okuzono: "Self-organized critical whavior of two-dimensional foams" Fractals. 4-2. 339 (1996)
• [文献書誌] K.Kawasaki: "Statphys 19" Jopics in glass transition and super-cooled liquids, (1996)