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1997 年度 実績報告書

有限格子法によるスピン統計系の低温展開・高温展開

研究課題

研究課題/領域番号 08640494
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪府立工業高等専門学校

研究代表者

有末 宏明  大阪府立工業高等専門学校, 助教授 (10175987)

キーワード低温展開 / 高温展開 / 有限格子法 / large-q展開 / Patts模型 / SOS模型 / イジング模型 / 比熱
研究概要

有限格子法によるスピン系の低温展開の方法を用いて,2次元q-state Potts模型のうち1次相転移を示すq≧5の系のうちq=5-50の全てについてfree energy,internal energyspecific heat,magnetization,susceptibilityの低温展開を,低温展開のパラメータの41次まで計算した。また,有限格子法を同じ系のlarge-q展開に適用して,6次までのエネルギー・キュムラントを1/√qについて23次まで求めた.得られた展開級数を解析した結果,特にlarge-q展開は,臨界点での厳密解が知られているfree energy,latent heat,についてはその厳密解と極めて高い精度で一致する結果を与え,また,厳密解が知られていないspecific heatについては,相関距離が数1000となりモンテカルロ・シミュレーション等他の方法では有意な結果が得られていないq=5の場合での数%の精度で収斂する結果を与える(large-q展開の結果については日本物理学会1998年年会で発表).
また,3次元Ising模型の相境界,およびそれを簡単化した模型である2次元Solid-On-Solid(SOS)模型のうちAbsolute value SOS模型およびDiscrete Gaussian模型(各々,正方格子および3角格子上で)のinterface widthに関する3種類の量の低温展開をそれぞれ展開パラメータの17次,23次,22次,24次,22次まで計算した。くり込み群の議論から予測されている各量の臨界指数を仮定して,得られた級数を解析し,各模型のroughening transition pointの値を得た.その値は前3者についてはモンテカルロくりこみ群の結果と高精度の一致を示しており,後2者については新しい予言になっている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroaki Arisue: "Low-temperature Series for the Square Lattice Potts model by the Inproved Finite-Lattice Method" Journal of Physics A:Mathematical and General. 30. 3313-3327 (1997)

  • [文献書誌] Hiroaki Arisue: "Surface width of the Solid-On-Sodid models" Nuclear Physics B(Proc.Suppl.). 63A-C. 649-651 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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