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1997 年度 実績報告書

完全積分可能系の代数的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640512
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

十河 清  北里大学, 理学部, 助教授 (30265730)

キーワードBogoyavlenskyモデル / 格子W代数 / ソリトン解 / ネマチック液晶 / フレデリックス転移 / 準安定状態
研究概要

(1)Volterra模型は、離散的な可積分方程式系のひとつとしてよく知られている。この系は一方でその代数的構造に着目すると、「格子W_2代数」というポアソン構造を持っている。これの多成分化、すなわち「格子W_N代数」の構造を持つ離散的な可積分方程式を考えた。これは「Bogoyavlenskyヒエラルキー」と呼ばれている離散方程式系に他ならず、この系の持つ隠れた対称性が格子W_N代数であることを見いだした。また、この方程式系を広田型双一次方程式に変形し、そのソリトン解を生成するバ-テックス演算子を具体的に構成した。
(2)磁場中におけるネマチック液晶の平衡状態を記述する方程式は、サインゴルドン方程式の静的な場合と同じものである。この解釈によると、「巻き数=0」の解が通常のフレデリックス転移を記述する安定状態の解となっている。これに対して、「巻き数±1」に相当する解は未だ議論されたことはなく、計算の結果「準安定状態」を記述する解であることを見いだした。このような状態を実験的に実現する方法を提案した。これらの結果は現在、日本物理学会欧文誌に投稿中である。
準安定状態から安定状態への緩和過程は、非平衡状態の統計力学としても理論的に興味深い問題であり、現在研究中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazuhiro HikAMi,Kiyoshi SoGo and Rei INoUE: "Hidden Symmetry of the Bogoyavlensky Lattice.the lattice W Algebras and Vertex Operators" Journal of the Physical Society of Japan. 66・12. 3756-3763 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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