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1996 年度 実績報告書

粒子間間隙に分布する磁性鉱物の回転に伴う残留磁化獲得の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640533
研究機関神戸大学

研究代表者

乙藤 洋一郎  神戸大学, 理学部, 教授 (90160895)

キーワード岩石磁気学 / 残留磁化 / 磁化機構 / その場観察 / 堆積物 / 二次磁化
研究概要

粒子間間隙に分布する磁性粒子の回転の可能性を、残留磁化測定とその場観察とをおこなうことからさぐることを目的として研究をおこなった。
粒子間間隙にある磁性鉱物の回転にともなう残留磁化獲得が自然界にもあることを珪化木の残留磁化測定をおこないあきらかにするため、シホテアリンに分布する古第三紀のボゴポル・シヤノフ層中と日本列島の神戸市周辺に分布する古第三紀の神戸層群中からの珪化木のサンプリングをおこなった。珪化木より古地磁気測定試料をつくり超伝導磁力計で測定し、珪化木は弱いながら安定な残留磁化をもっていることを確かめた。珪化木より反射顕微鏡で観察のできる試料をつくり観察をおこなった。magnetiteが珪化木に混入していることがわかった。珪化木中のmagnetiteが回転し、地球磁場方向に自発磁化を向けた可能性を見い出した。
光学顕微鏡下の磁場、力場の環境制作をおこなった。
1.直流、交流磁場発生装置作成を行い、強い直流磁場(1T)と強い交流磁場(100mT)の発生装置を顕微鏡近傍に設置した。
2.テンション発生、超音波発生装置の作成をつくり、張力と超音波による粒子に振動を与える装置を顕微鏡近傍に設置した。
珪化木の反射用薄片試料をつくり、磁場と力場内での、磁性粒子の挙動を観察できるようになった。結晶粒界を塩酸やふっ酸流入により溶解させない状態では、粒子は磁場と力場の変動に対しなんらの回転運動をしめさなかった。結晶粒界を溶解させて磁性粒子の回転を促進にさせることが必要であることがわかった。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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