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1998 年度 実績報告書

地球の放射線帯粒子の加速機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640556
研究機関東京工業大学

研究代表者

長井 嗣信  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60260527)

研究分担者 藤本 正樹  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30242811)
キーワード放射線帯 / 磁気圏 / 磁場構造 / 地磁気嵐 / 電子フラックス
研究概要

1. 放射線帯の電子強度の長期変動
人工衛星「あけぼの」により測定されている0.30-0.95MeV,0.95-2.5MeV,〉2.5MeVの電子強度のデータについて、1989年から1998年までの分について、品質管理をし、データベース化をおこなった。このデータベースにより、ほぼ1サイクルの太陽活動周期に対しての、電子強度の変動を調べることができた。太陽活動の極大は1989年7月にあり、極小は1996年5月にあった。また、thedeclining phaseの地磁気活動の極大は、1994年前半にあった。放射線帯の外帯の内側L=3では、太陽活動周期とほぼ同様の変動を示し、1989〜1994年にかけて高い電子強度を維持しており、極小期には、the slot regionへの粒子の注入がなく、電子強度は低かった。放射線帯の外帯の外側L=5-6では、1994年をピークとするなだらかな変動を示し、極小期に低い地磁気活動が持続する期間は、著しい電子強度の低下を示している。これらの観測は、人工衛星「あけぼの」の長期間観測により初めて実証されたものである。このことは、同じような地磁気活動に対しても、その活動の時間変動の差異(おそらく不規則か、準周期的か)によることと、バックグラウンドとなる磁気圏の状態に加速効率がきいてくることを、示唆している。今後の加速メカニズムの解明とその検証に役立つ重要な資料となる。
2. 静止衛星高度での電子強度の変動の予測スキーム
静止衛星で観測されている磁場の変動を指数化することにより、ほぼ地磁気活動指数と同じ性質をもつものを作った。これを、入力とする線形予測フィルターを作り、〉2MeVの電子の強度を予測することを試みた。データとしては、1994〜1995年にGOES 7について、最初の4ヵ月のデータから予測関数をつくり、その後の1年にわたって、よい精度で予測できることを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Tsutai, C.Mitsui, T.Nagai: "Prediction of a geosynchronous electron environment with in situ magnetic field measurements" Earth,Planets and Space. (in press).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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