研究概要 |
平成8年度においては高い流れ領域で形成される平坦ラミナについて集中的に実験を行った。すなわち,高い流れ領域における平坦ラミナの形成過程については,二つのタイプが(あるいはプロセス)があることを見いだした.そのうち(1)レリーフの低い(比高1cm程度)長波長のリップルが平坦面をつくる細粒堆積物からなるラミナを被っていくタイプのもの,また(2)このようなレリーフを一切形成せずラミナを形成するもの,の二つのタイプである.しかしながら,フル-ド数は(1)の方が高く,(2)の方が低い.これら二つのタイプのものについて,それぞれの堆積構造を樹脂で固め,粒子のインブリケーションを測定した.両者にはインブリケーションの角度について明瞭な差異が認められた.これらの実験結果は地学雑誌(平成9年,6月号)に掲載されることになっている.
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