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1996 年度 実績報告書

飛翔・歩行・遊泳のスイッチング・メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 08640863
研究機関岡山大学

研究代表者

山口 恒夫  岡山大学, 理学部, 教授 (60000816)

研究分担者 岡田 美徳  岡山大学, 理学部, 助手 (10093676)
新井田 昭美  岡山大学, 理学部, 講師 (80033413)
キーワード昆虫 / コオロギ / 運動解発ニューロン / 巨大介在ニューロン / 運動パターン / スイッチング / 神経機構
研究概要

本研究は、コオロギを実験系に用いて,1)脳内における各種感覚情報の統合とその脳内投射様式、2)歩行運動、飛翔運動及び遊泳運動の発現における巨大介在ニューロンの役割、3)運動プログラム選択における食道下神経節の役割などについて解析を行い,運動プログラムのスイッチングさ・メカニズムの究明を意図したものである。研究成果は要約すると次のようになる。
1)コオロギの中枢神経系(胸部及び腹部神経節)は、まざまな外部情報を処理統合し、情報の内容に対応させた運動を解発する。中枢化の最も著しい脳には、単一の感覚刺激に応答するニューロンの他に、複数の感覚刺激(視覚刺激,風刺激,接触刺激)に応答する多種感覚応答性ニューロンが多数存在するとともに、脱分極性電流の注入により特定の行動のみを引き起こす運動解発ニューロンが多数存在する。
2)腹部縦連合の背側を腹部最終神経節から脳まで走行する4対の巨大介在ニューロンのそれぞれは、行動解発ニューロンの一種で、脱分極電流の通電によって、コオロギが空中に浮いている状態では飛翔運動を、接地している状態では歩行運動を,水面に浮いている状態では遊泳運動を,それぞれ解発する。
3)食道下神経節には、肢などからの自己受容情報を統合することによって運動プログラム(飛翔運動、歩行運動、遊泳運動)をスイッチングする神経機構が存在する。もし,この神経節への情報が遮断された条件下では,水面に浮いた状態でも,背側巨大介在ニューロンの電通によって飛翔運動が解発される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Furudate,Y.Okada,T.Yamaguchi: "Responses of non-spiking qiant interneurons to substrate tilt in the crayfish,with special reference to multisensory control in the compensatory eyestalk movement system" Journal of Comparative Physiology A. 179・5. 635-643 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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