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1997 年度 実績報告書

無脊椎動物のフォスファーゲンキナーゼ類の分子構造の比較とその分子道化

研究課題

研究課題/領域番号 08640867
研究種目

基盤研究(C)

研究機関高知大学

研究代表者

古郡 隆弘  高知大学, 理学部, 教授 (30036553)

研究分担者 鈴木 知彦  高知大学, 理学部, 助教授 (60145109)
キーワードアルギニンキナーゼ / クレアチンキナーゼ / 進化
研究概要

フォスファーゲンキナーゼ(PK)はリン酸基転移酵素の一種であり,ATPのγーリン酸基を特異的基質が持つグアニド基へ可逆的に転移させ,ADPと高エネルギーリン酸化合物であるホスファーゲンを生産する.PKとしては現在7種類が知られており,それらはクレアチンキナーゼ(CK),アルギニンキナーゼ(AK),グリコシアミンキナーゼ(GK),タウロシアミンキナーゼ(TK),ロンブリシンキナーゼ(LK),ヒポタウロシアミン キナーゼ(HTK),オフェリンキナーゼ(OK)である.
本年度は,フォスファーゲンキナーゼの進化を考える上で重要な位置を占める棘皮動物のAKを中心に研究を進めた.まず,マナマコからAKを単離精製した.他の無脊稚動物のAKがすべて単量体であるのに対して,単離されたナマコAKは分子量4万のサブユニットから成る二量体であった.次にナマコAKのcDNAをPCR法によって増幅し,その完全な配列(1439bp)を決定した.この結果,ナマコAKは370残基のアミノ酸から成ることが推定された.さらに,そのアミノ酸配列を他のPKファミリーの配列と比較したところ,既知の単量体AKより,二量体を形成する脊准動物のCKとより強いアミノ酸配列の一致率を示した.これはナマコAKが,AKの遺伝子より進化したのではなく,CK遺伝子から進化したことを強く示唆している.また,特筆すべきこととして,ナマコAKのアミノ酸配列において,我々が基質認識部位と推定している領域(GS領域)だけがCK型ではなく,AK型に変わっていたことがあげられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Suzuki et at.: "Evolution of phosphagen kinase(IV)" Biochemical Journal. 328. 301-306 (1997)

  • [文献書誌] Suzuki et al.: "Evolution of phosphagen kinase(VI)" Biochim.Biophys.Acta. 1348. 152-159 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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