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1997 年度 実績報告書

転移性遺伝因子の利用によるイネ系統の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08640882
研究機関東京大学

研究代表者

大坪 栄一  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10158800)

キーワードイネ / 転移性遺伝因子 / イネ系統の分類 / レトロポゾン / トランスポゾン / インディカ米 / レトロトランスポゾン / ゲノム
研究概要

我々はこれまでに、イネ・ゲノム中に多コピーで散在している種々の転移性遺伝因子を発見し、それらの構造的特徴を明らかにしてきた。本研究は、異なる座位に存在する数多くの各転移性遺伝因子のメンバーを分離・同定し、イネ各種の様々な系統における分布を調べることにより、イネ系統の分類と近緑関係の詳細を明らかにすることを目的とするものであり次の結果を得た。
1、異なる座位に挿入しているレトロポゾンp-SINE1及びトランスポゾンのメンバーの分離・同定:前年度において、p-SINE1及びTnr1(又はTnr2)のメンバーを、異なるイネ系統(0.sativa IndicaとO.glaberrima)から得られたtotal genomic DNAのライブラリーからスクリーニングし、いくつかのクローンを得た。本年度において、塩基配列の決定により各因子の両端及びflanking sequenceを同定した配列を基に1組ずつのプライマーを合成し、PCRを行うことによって、p-SINE1及びトランスポゾンのメンバーの中には、或るイネの系統には存在するが、他方には存在しないものがあることを示した。
2、p-SINE1、トランスポゾン各配列のメンバーの分布とイネ系統の分類と近緑関係の解析:本年度において、イネ各系統のこれまでの形態学的分類に捕われないで、各転移性遺伝因子の分布パターンを調べ、同じパターンを持つ系統を1グループとして分類した。さらにphylogenetictreeの構築して得られた結果とこれまでの分類体系とを較べた結果、我々の解析により得られた分類、近緑関係が、これまでのイネ系統に関する分類のいくつかには合うことが分かり、これまでの系統の分類に関する論争の根拠となった問題点を指摘することが出来た。
3、新規レトロトランスポゾンの分離・同定:上記の研究中に、イネのゲノム中に様々な新規のレトロトランスポゾンが散在することを見いだした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Noma.K.: "RIREI,a retrotransposon from wild rice Oryza australiensis." Genes Genet.Syst.72,. 131-140 (1997)

  • [文献書誌] Motohashi,R.: "Structures and distribution of p-SINE1 members in rice genomes." Theor.Appl.Genet.95,. 359-368 (1997)

  • [文献書誌] Uozu.S.: "Repetitive sequences cause for variation in genome size and chromosome morphology in the genus Oryza." Plant Mol.Biol.35. 791-799 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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